その他の国際貢献(2004~2013年度)

1974~1983年度 1984~1993年度 1994~2003年度 2004~2013年度
2014年度~2015年度 

2004~2013年度

2004年度 1.浅見記念GRANTの供与
(1) 国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第27次派遣団にGRANTを供与した。
同研究会より下記の報告がなされた。
派遣期間:平成16年7月17日~9月3日
  訪 問 国:ブラジル、ボリビア
 【活動内容】
 ①日系人移住区(トメアス・サンファン・オキナワ)における肝炎ウイルスのフィールド調査を行った。
 ②アマゾン河巡回診療船に同乗し、眼科疾患である翼状片罹患率の調査を行うとともに、アマゾン河支流に暮らす住民の生活環境、医療事情を学んだ。
 ③ブラジル・ボリビア各都市における病院を訪問し、日本では見られなくなった感染症や熱帯特有の疾病などの対策について研修した。
 ④第17回日伯医学生会議およびボリビアにおける医学生会議に参加し、意見交換を行った。
2.第15回国際無菌生物学シンポジウムが下記のように開催されるのでGRANTを供与した。
  開催月日:平成17年6月20日(月)~6月24日(金)
  開催場所:東京都江戸東京博物館ホール
  会  長:神谷 茂(杏林大学医学部感染症学教授)
2005年度 1.浅見記念GRANTの供与
(1) 国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第28次派遣団にGRANT30万円を供与した。
 同研究会より下記の報告がなされた。
  派遣期間:平成17年7月16日(土)~8月31日(水)
  訪 問 国:ブラジル、ペルー
 【活動内容】
 ①ブラジル・アラカチ市におけるHIV・梅毒など感染症の蔓延状況について調査した。
 ②ペルー・リマ市における結核感染率を調査し、結核の蔓延状況を把握した。
 ③ペルー・クスコ市における伝統医療を見学し、医の原点を実体験した。
 ④ブラジル、ペルー各都市における病院訪問・病院実習を行った。
 ⑤第18回日伯医学生会議に参加し、意見交換を行った。
(2) 第15回国際無菌生物学シンポジウムが下記のように開催されたのでGRANT50万円を供与した。
  開催月日:平成17年6月20日(月)~6月24日(金)
  開催場所:東京都江戸東京博物館ホール
  会 長  神谷 茂(杏林大学医学部感染症学教授)
 第15回国際無菌生物学シンポジウムは、アメリカ合衆国、イギリス、イスラエルなど世界14ヵ国より約400名の研究者が集い、新興感染症を主要テーマにとり上げ、国際的に重要な感染症の診断、病態、治療および予防について、活発な討論と発表が行われた。
 また、同シンポジウム期間中に「感染症と市民生活」に関する市民公開講演会も開催された。
2006年度 1.浅見記念GRANTの供与
(1) 国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第29次派遣団にGRANT30万円を供与した。
 同研究会より下記の報告がなされた。
  派遣期間:平成18年7月17日(月)~9月3日(日)
  訪 問 国:ホンジュラス、キューバ、ブラジル
 【活動内容】
 ①ホンジュラス・テラ市におけるHIV/AIDSの予防啓発活動への参加及び意識調査の実施
 ②ホンジュラス・インティブカ県におけるシャーガス病感染率調査への参加及び意識調査の実施
 ③ブラジル・アマゾン河巡回診療船に同乗し、現地医師の協力の下、ワクチンの投与や、マラリアなどの感染症診療に参加
 ④ブラジル・クイアバにおけるインディオ・シャバンテ族の巡回診療への参加
 ⑤ブラジル・ホンジュラス・キューバの各都市における病院訪問・病院実習
 ⑥第19回日伯医学生会議及び学生交流
(2) 第75回日本寄生虫学会大会が下記のように開催されたのでGRANT20万円を供与した。
  開催月日:平成18年5月19日(金)~5月20日(土)
  開催場所:弘前文化センター
  大 会 長:神谷晴夫(弘前大学教授)急逝されたため
  同代理:北 潔(東京大学大学院 教授)
 第75回日本寄生虫学会は308名の研究者が参加され、寄生虫学の基礎研究、国内での寄生虫病患者の診断・治療、疫学的現況、予防対策について活発な討論と発表が行われた。また、海外において数億人単位で患者発生のある寄生虫病についても数多くの研究成果が発表され、活発な意見交換が行われた。
2007年度 1.浅見記念GRANTの供与
(1) 国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第30次派遣団にGRANT30万円を供与した。
 同研究会より下記の報告がなされた。
  派遣期間:平成19年7月14日~9月8日 57日間
  訪 問 国:ザンビア、ベネズエラ、ブラジル、スイス
 【活動内容】
 ①ザンビア・ルサカ州及び中央州におけるJICAのHIV/AIDS対策プロジェクトに参加した。
 ②ザンビア・ルサカ市における救急基盤整備プロジェクトに参加し、救急車同乗実習を行った。   
 ③ベネズエラ・ララ州リオクラロにおける農村診療および感染症予防啓発活動を実施した。   
 ④ブラジル・セアラ州アラカチ市におけるHIV/AIDS予防啓発活動および眼科検診を実施した。
 ⑤アマゾン河巡回診療船に同乗し無医村の集落の巡回診療に参加した。
 ⑥ザンビア・ベネズエラ・ブラジル各都市における病院訪問・病院実習を行った。
 ⑦第20回日伯医学生会議に参加し、意見交換を行った。
(2) 第78回日本寄生虫学会大会が下記のように開催されるのでGRANT20万円を積立計上した。
  開催月日:平成21年3月27日~28日
  開催場所:東京ガーデンパレス
  大 会 長:青木 孝(順天堂大学医学部寄生虫学 教授)
2008年度 1.浅見記念GRANTの供与
(1) 国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第31次派遣団にGRANT30万円を供与した。
 同研究会より下記の報告がなされた。
  派遣期間:平成20年7月12日~8月31日 51日間
  訪 問 国:パプアニューギニア、ブラジル
 【活動内容】
 ①パプアニューギニア・ポートモレスビーにおいて、保健省及び病院を訪問し感染症対策・HIV/AIDSの現状及び治療を学んだ。
 ②パプアニューギニア・ミリンベイ州における離島診療及び感染症予防啓発活動に参加し、僻地医療の実施を学んだ。
 ③ブラジル・マカパにおける日系人・現地人を対象にした集団検診に参加し、僻地における医療現場を実体験した。
 ④ブラジル・クイアバにおけるインディオ・シャバンテ族の巡回診療に参加し、日本では接することの困難な疾病(リーシュマニアなど)に関する研修を行った。
 ⑤アマゾン河巡回診療船に同乗し、医療過疎地における医療を実体験し、医学・医療の原点を学んだ。
(2) 第78回日本寄生虫学会大会が下記のように開催されたので、GRANT30万円を供与した。
  開催月日:平成21年3月27日~28日
  開催場所:法政大学 市ヶ谷キャンパス外濠校舎
  大 会 長:青木 孝(順天堂大学医学部熱帯医学・寄生虫病学講座 教授)
 第78回日本寄生虫学会大会は、380名の研究者が参加され(演題数194題)寄生虫病の重要課題(輸入寄生虫症、新興再興感染症など)について、数多くの研究成果が発表され、活発な意見交換が行われた。
 また特別講演では北里大学名誉教授大村智博士が「抗寄生虫抗生物質 Avermectin物語」を講演された。
2009年度 1.浅見記念GRANTの供与
(1) 国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第32次派遣団にGRANT30万円を供与した。
 同研究会より下記の報告がなされた。
  派遣期間:平成21年7月18日~9月20日 65日間
  訪 問 国:ブラジル
 【活動内容】
 ①新たな疾患概念に対する取り組み
 ・トメアス日系移住地を対象としたメタボリックシンドローム調査の実施
 ②感染症への対応
 ・セアラ州におけるシャーガス病調査の実施
 ③都市部・辺境部の社会的、経済的格差による医療の偏在の実体験
 ・レシーフェにおいて「東北ブラジル健康なまちづくりプロジェクト」に参加
 ④医の原点の実体験
 ・マナウスにおいて、アマゾン河流域の無医村を巡る巡回診療船同乗実習
 ・クイアバにおいて、先住民族シャバンテ族を対象とした巡回診療への参加及び医療活動の実施
 ⑤医学・医療を通じた国際交流
 ・ブラジル各都市における病院訪問・病院実習
 ・第22回日伯医学生会議
 ⑥その他
 2.第17回国際無菌生物学シンポジウム及び第34回国際微生物生態学会が下記により開催されるので、20万円を積立計上した。
  開催月日:平成23年5月18日(水)~5月21日(土)
  開催場所:横浜市 ナビオス横浜
2010年度 1.浅見記念GRANTの供与
(1) 国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第33次派遣団にGRANT30万円を供与した。
 同研究会より下記の報告がなされた。
  派遣期間:平成22年7月17日~9月5日 51日間
  訪 問 国:ブラジル
 【活動内容】
 ①アマゾナス州‐アマゾン河巡回診療船同乗実習
 アマゾン河流域無医村に対してマナウス市保健局が行っているアマゾン河巡回診療船に同乗し、医療過疎地における医療を実体験し、医学医療の原点を学んだ。
 ②ホライマ州‐ヤノマミ族の診療の実態調査
 少数民族を取り巻く医療を実体験し、都市部との医療環境の違いにつき考察した。
 ③パラー州‐トメアス日系人移住地におけるメタボリックシンドローム調査
 罹患率の変化のみならず、昨年度の活動の効果を判定し、より深く介入した調査と積極的な予防啓蒙活動を行った。
 ④セアラ州‐シャーガス調査
 シャーガス病という疾患の症状ならびにその背景について学び、今後輸入感染症の増加が危惧される中、日本には存在しない疾患に対応する基盤形成を目指す。
 ⑤ブラジル各都市における病院訪問・病院実習
 ⑥その他
2.第17回国際無菌生物学シンポジウム及び第34回国際微生物生態学会が下記により開催されるので、40万円を積立計上した。
  開催月日:平成23年11月20日(日)~11月23日(水)
  開催場所:横浜市 ナビオス横浜
2011年度 1.浅見記念GRANTの供与
 (1) 国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第34次派遣団にGRANT30万円を供与した。
 同研究会より下記の報告がなされた。
  派遣期間:平成23年7月16日~9月4日 51日間
  訪 問 国:ブラジル、ボリビア
 【活動内容】
 ①ブラジル アマゾナス州マラーンにおいて、アマゾン河流域の無医村をめぐる巡回福祉船に同乗し、医療過疎地における医療を実体験し、医学医療の原点を学んだ。
 ②2011年1月に発生したブラジル リオ・デ・ジャネイロの台風に伴う大雨による洪水に対する医療支援の現状を視察し、発展途上国に対する災害医療支援について考察した。
 ③日本・ブラジル間の医療交流の発展を目指して現地医療従事者との交流を深め、国際的な視野を有する医師を目指した。
 ④ボリビアにあるサンファン日系人移住地において睡眠時無呼吸症候群スクリーニング調査を行い、サンファン日系人移住地とオキナワ日系人移住地においてメタボリックシンドロームに対する健康講話を行った。
 ⑤その他
2.第17回国際無菌生物学シンポジウム及び
第34回国際医学微生物生態学会が下記により開催されたので、100万円を供与した。
  開催月日:平成23年11月20日~11月23日
 ※当初平成23年5月18日~21日の予定が東日本大震災の影響にて延期された。
  開催場所:横浜市 ナビオス横浜
 国際無菌生物学シンポジウムは世界各国の無菌生物学研究者が3年毎に一堂に会する唯一の国際会議である。
 国際医学微生物生態学会は1976年に設立し、年1回総会が開催され、健康人および疾患患者における微生物の生態学に関する研究発表が行われている。微生物学、病理学、薬理学、生化学、臨床医学、歯学、獣医学、農学、衛生学、公衆衛生学、理学など極めて幅広い学問領域を有する学際的な学会である。
 合同会議には参加国20ヵ国、日本人参加者を含め約150名となり、最新の研究内容が発表され、多岐にわたる分野の参加者と密度の濃いディスカッションが行われた。国内外の研究者間の交流や情報収集も活発に行われた。
 合同会議に先立ち、市民公開シンポジウムは当初の予定通り、2011年5月22日神奈川県総合医療会館において開催された。
3.タイ国アジア寄生虫対策国際センターにおける寄生虫疾患関連予防プログラムワークショップに100万円を供与した。
  開催月日:平成24年2月13日~2月17日
 ※当初平成23年11月8日~12日の予定がタイ国バンコク洪水のため延期された。
  開催場所:タイ国バンコク マヒドン大学熱帯医学部
  「第1回東南アジア学校保健・栄養プログラムトレーニングコース」が開催され、アジア・アフリカなど世界15ヵ国から教育者、保健省の学校保健政策実施者、国際NGOスタッフ、国連職員など約60名が参加された。
 タイ国より、タイにおける学校保健の成功例が紹介され、いかに国全体へとスケールアップしていくかをテーマに、国別ワークショップを行った。
 ファシリテーターと参加者の間および参加者間における双方向の学びが得られるトレーニングとなった。
2012年度 1.浅見記念GRANTの供与
(1) 国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第35次派遣団にGRANT30万円を供与した。
 同研究会より下記の報告がなされた。
  派遣期間:平成24年7月14日~9月2日 51日間
  訪 問 国:トルコ、ベラルーシ、ブラジル
 【活動内容】
 ①「医の原点」の実体験
 ・アマゾン河流域の無医村をめぐる巡回診療船に同乗し、医療活動を実施した。
 ・先住民族(インディオ)であるシャバンテ族の村を訪問し、健康調査を行った。
 ・インディオに医療を提供しているCASAI(Casa de Apoio a Saude do Indio)を訪問・視察した。
 ②医学・医療を通じた国際交流
 ・現地医学部、医療施設を訪問し、実習を行った。
 ・ブラジル・サンタカーザ大学において、現地医学生と「第25回日伯医学生会議」を開催し、ポルトガル語で医学的話題を発表、討議した。
 ・現地において、本医学部教員である団長が日本における最新の医学的知見について講演し、現地医療従事者と討論を行った。
 ③自然災害に対する国際医療支援のあり方 
 ・1986年に発生したチェルノブイリ原子力発電所第4原子炉の爆発により、隣国ベラルーシの受けた放射線汚染問題の現状を視察し、医師としての今後の福島原子力発電所事故の問題に対する取り組み方を考察した。
 ・トルコ首相府災害緊急時対策庁、トルコ保健省自然災害対策室を訪問し、現地医療施設等を見学することで、トルコにおける災害医療について調査・考察した。
 ④活動を通じた現地への貢献
 ・ブラジル・セアラ州アラカチ市において、児童を対象に身体測定を含む健康調査、生活環境の調査を行った。
2.橋本イニシアチブ15周年記念Neglected Tropical Diseases(顧みられない熱帯病:NTD)国際シンポジウムが下記のように開催されたのでGRANT50万円を供与した。
  開催日時:平成24年11月10日 9時30分~18時
  開催場所:国立国際医療研究センター
 本シンポジウムは、故橋本龍太郎元首相が、デンバーサミットで提唱し、日本が世界をリードして、最終的にNTDという概念のパイオニアともなった国際寄生虫対策イニシアチブ(通称橋本イニシアチブ)が、正式に発足して15年を迎えるに際し、諸事業に従事した国内の関係者、海外諸機関の関係者約100名が一堂に会し、情報交換を促進し、今後の対策を討議した。NTDとして、デング熱、シャーガス病、リンパ系フィラリア症、住血吸虫症など17種以上の熱帯病を挙げている。悪化した衛生状況や生活環境などに起因するものが多く、感染者は世界で約20億人以上とされている。
2013年度 1.学術集会支援事業
公益財団法人として初年度の事業として、本財団定款第4条第3項に基づき、下記の事業に支援した。
(1) 第27回Bacterial Adherence & Biofilm学術集会に50万円供与した。
  開催月日:平成25年7月12日(金)
  開催場所:東京ガーデンパレス  
Bacterial Adherence & Biofilm学術集会は細菌の付着性、病原因子、病原性発現、バイオフィルム形成など細菌の病原性に関する学術研究に従事する研究者により構成されていて、毎年1回学術集会を開催している。平成25年度の学術集会は、109名が出席され、関連領域における優秀な研究者による特別講演、シンポジウムが行われた。
(2) 平成24年11月10日に開催した橋本イニシアチブ15周年記念(顧みられない熱帯病)国際シンポジウムの記念誌作成に20万円供与した。
2.浅見記念GRANTの供与
・国際医学研究会(慶應義塾大学医学部学生組織)第36次派遣団にGRANT30万円を供与した。
同研究会より下記の報告がなされた。
  派遣期間:平成25年7月13日~9月1日 51日間
  訪 問 国:ブラジル、ペルー、メキシコ
 【活動内容】
 (1)「医の原点」の実体験
 アマゾン河流域の無医村をめぐる巡回診療船に同乗し、医療活動等を実施した。
 (2) 医学・医療を通じた国際交流
 現地医学部、医療施設を訪問し、実習を行った。
 ブラジルにおいて、現地医学生と「第26回日伯医学生会議」を開催し、ポルトガル語で医学的課題を発表、討議した。
 (3) 各地域が抱える医療問題への理解及び現地貢献の実践
 ・ブラジル:セアラ州アラカチ市において、健康診断の仕組みが無い小学校に対して、身長・体重測定、内科・眼科 ・歯科検診をはじめとする学童健康診断等を実施した。
 ・メキシコ:肥満率が世界一のメキシコにおいて、肥満が引き起こす医療問題や取り組みについて学んだ。
 ・ペルー:リマにおいて結核関連病院と研究所を訪問し、実習を通して結核の現状や現地医療の取り組みについて学んだ。
 (4) 自然災害に対する国際医療支援のあり方の考察
 ・メキシコ:震災対策の中核を担うメキシコ国立防災センター(DENAPRED)を訪問し、現地の災害医療を学んだ。
 ・ペルー:日本ペルー地震防災センター(CIS MID)を訪問し、現地の災害医療を学ぶと同時に東日本大震災被災地の現状及び取り組みに関するプレゼンテーションを行い、意見交換の場を設けた。